ぴろりんの山歩き

山登りの記録をメインに 旅行やキャンプ、 チョイと日常生活の話など レポしていく所存でございます♪

2015年10月

谷川岳馬蹄形縦走 「結」

パパ男が「ノゾキ」とよばれる一ノ倉沢の景勝地で、足を止め、熱心に写真を撮ろうとしているのを
ぴろ子は知っていた。
しかしぴろ子は足を止めなかった。

ずっとパパの後ろを、歩いていたぴろ子。不機嫌を隠そうともせず、ムッツリ黙り込んだり
悪態をついたり・・・いいかげん自分にウンザリしていた。
ぴろ子が一番イラついてる原因は自分自身なのだ。
自分に腹を立ててるのだ。もうずい分前からその事に気付いてた。
ただ、パパ男が近くにいると、声をかけられると、
イラつきをぶつける事を抑えられないのだ。そしてそんな自分に余計腹が立ってしまう。
時折、座り込んで、パパ男に先に行くよう促すが、パパ男は短く「わかった」
と応え、ガスの中に姿は消すが、少し進んだ所でぴろ子を待っている。
結局、離れないのだ。
ノゾキでパパ男が足を止めた時、振り切るように追い抜き、
ガムシャラに歩き出したぴろ子の子供じみた行動は
いい加減、この楽しくない山歩きを終わりにしたかった。
楽しくない山歩きの原因を作っている自分を何とか元にもどしたかったのだ。
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独り、滑りやすい岩場を越え、緊張を強いられ、無心になる頃
ぴろ子は冷静になっていった。
馬蹄形をやると、言い出したパパ男を責め続けたぴろ子だが
強固に反対するのをめんどくさがったのは自分自身だ。
そして、自分ではロクにリサーチもせず、この山行に臨んだのは
夏に飯豊山に登れたという、間違った自信と傲りがあった事は否めない。
心のどこかに「何とかやれるんじゃないか」という安直な気持ちがあったのだ。
それが少し思うようにいかなかった事で、不満となり爆発した
自分の幼稚さと愚かさが何よりも悔しかった。
大好きな山歩きを台無しにした自分の行動と、それを終始、冷静に受け流していた
パパ男の姿を思い浮かべる。
このまま、ゴールしてはならない。
ここから残り、2時間余りの山行で少しでも「ぴろりん隊の山歩き」に戻さなくては・・・

ぴろ子はパパ男を待った。
暫くすると、ガスの中から静かにパパ男が現れた。
岩に座り込んでるぴろ子を見て、一瞬驚いたような表情をみせたが
すぐにホッとしたような顔で「そんなに急ぐと危ないから・・」と呟き
ぴろ子も黙ってパパ男の後ろについた。
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5年前に谷川岳に登った時も、オキの耳、トマの耳山頂は真っ白だった。
この山で、スッキリと晴れた山頂を踏める確率は相当低いんじゃないだろうか
他のブログ記事の写真を見ても、ガスで真っ白な山頂の時の方が多い。
この山も、ぴろ子とよく似て我が儘の気難しやさんなのかもしれない・・・・
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「相性悪いね!」
苦笑いを浮かべながら、最後の文句を言い放った。
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肩の小屋を過ぎると、青空が見えてきた。
ものすごい風が、一気に濃厚だったガスを吹き飛ばしているようだ。
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天神尾根で遭難者がいるようで、救助ヘリが出ている。
この強風では県警ヘリは飛ばないのだろう、あまり見かけた事がない民間ヘリの救助だ。
何度もホバリングと撤退を繰り返しながら、救助のチャンスを伺ってるようだ。
そんな様子を見ながら下っていると、ブロッケンが現れた。
ちょうどザンゲ岩にパパ男が登った時だった。
「ぴろ子も登って来いよ~ほら!ブロッケンだよ!!」
「もうそんな気力ありませ~~ん!」
(ザンゲする事がありすぎて、登ったら最後、下りてこれませんよ~)
心の中でザンゲしながら、ブロッケンに興奮するパパ男を見上げていた。
どうやら、救助も成功したようだ。
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お陽さまも輝きだした。
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そして、厳しかった谷川岳馬蹄形縦走は終わった。
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終わり

~エピローグ~
ロープウェイ土合駅で、ぴろりんは荷物番をしながら、車を取りに行ったパパを待っていた。
もうクタクタで、沈み込むようにベンチに腰掛けていると
ヘルメットを被り、ガチャもんをブラさげた若者のPTが楽しそうにロープウェイから下りてきて談笑
しながら、ぴろりんの傍に立った。
ぴろりんの足元に置いてある、パパのデカいザックを見て話しかけてくる。
「え・・・まさか、これ担いできたんじゃないっすよね??」

「いえ・・これはダンナのザックですよ・・」
疲れてて話すのが億劫だった。それでも、若者はおかまいなしに興味深げに話しかける

「すごい荷物ですね~テン泊?まさか馬蹄形とか?」
「ああ・・そうです」
「うわ~~すげ~な!やりますね~!!」
テンション高い若者に対して、あまりにも素っ気ない返事をしてしまい、悪いな・・と思い
一見した所クライミング装備の若者に
「え~でもそちらは、一ノ倉やってきたんでしょ~?その方が大したもんですよ」
社交辞令を返すと・・・
「一ノ倉っても岩登りじゃないっすよ~俺達、天神から一ノ倉岳ピストンしてきただけで
もうバテバテっすよ~すげ~な~馬蹄形!!カッコいいな~~!!」
(Σ(・ω・ノ)ノえっ!一ノ倉岳ピストン・・ってその装備は・・・って
よく見たら、オイラと同じお手軽ヘルメットにスリングと細引の紐かい!カラビナばっかやたら
大きいから気がつかなかったぜ;;)
・・とチョイとズッコケながらも、元気に楽しげな若者たちを見て、ぴろりんは思った
登山に、もし勝敗があるとしたら、この勝負、確実にぴろりんの負け。
そんな元気な笑顔で下山してきた君達の勝利だな!
登山ってそーゆーもんだ♪

そして、このブログを書いていた時、ブロ友さんから素敵な情報が^^
朝日岳まで一緒に歩いてきたワンちゃん連れの登山者さん♪
ヤフブロガーさんだったようで、しかも、家はなんとぴろりん家と同じ市内
つーか、かなり近いと思う!
素敵な出逢いだったのです~♪また会えるといいな~^^


その、登山者さん、「飛行船」さんの記事はこちら^^
ぴろりん隊も度々、写真に登場しちゃってますので探してみてね~♪


今回は小説風に、しかしながら。。ぴろりんの心情を、弱さを、情けなさを
包み隠さず文章にしてみました^^
いかがでしたか?
次回から、また。。いつものぴろりんレポに戻ります~
ィェ━━v(o´∀`o)v━━ィッ


谷川岳馬蹄形縦走 「転」

土合の駐車場を出発してから9時間15分・・・長い長い一日の行程に終わりがきた。
午後3時半、予定通り本日泊まる白崩避難小屋に、たどり着いたのだ。
既に到着していた先客に、「お疲れ様」と声をかけられながら、小屋の中に入ってみる。
もし、いっぱいなら、テントを張らなければならない。
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※写真は翌日の朝、撮影したものです
幸いにも、避難小屋は、まだ場所が空いている。
せっかく担いできたテントだが、張るのも畳むのも手間がかかる。
空いてるなら避難小屋を使う方が翌朝の出発もラクだろう。
土間を挟んで左右対称に、板の間の寝場がある。
二段式になっていて、小屋全体で普通の状態で寝たら12人がせいぜい、
思ったより狭く、窓がほとんど無い造りなので、まだ陽のある時間でも
小屋の中はヘッデンが必要な程、暗い。
奥のドアを開けると、端の方にもう一つ小さいドアがあり、そこがトイレとなっている。
ひどく狭く、小柄なぴろ子でさえ、屈まなければ頭を柱にぶつける程である。
決してキレイではなく、女性なら躊躇してしまう様相だが
不思議と臭いがない。
後から判明した事だが、先客者達はここにトイレがある事を知らず
また、それ以前にもあまり使われてなかったのか、ほぼ、汚物は固まっていた事で
臭いは抑えられていたようだ。
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自分達の寝場所を確保すると、パパ男は早速、水を汲みに行くと言う。
疲れきったぴろ子に、「少し横になってていいよ」とシュラフをかけ
2Lのプラティパスを持って水場に出かけていった。
水場は避難小屋の傍にある赤い建物、JRの作業員用に造られた施設小屋から
土合側に7分程下った所にある。
水は綺麗なのだが、落ち葉や木屑などゴミが入ってしまうので、
手ぬぐいとかコーヒーフィルターがあるといいだろう。
そのままでも飲用可能とは聞いてるが、若干お腹が弱いぴろ子とパパ男は
飲用は家から持ってきた水を担いできていた。水場の水は調理用に使うつもりだ。
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シュラフに包まって、暫く休んでいると、ぴろ子の気持ちもようやく落ち着いてきた。
散々、パパ男に八つ当たりした事にバツの悪さを感じる程に、理性がもどってきた。

「よし!ここはやっぱり美味しいご飯で仲直りしよう」

こんな険悪な状態になる事を想定してたワケではないが、今回は晩ご飯用に
国産黒毛和牛を奮発していた。今日のメニューはスキヤキ卵とじだ
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温かいスキヤキを囲みながら、お酒を飲み、先客者に酒のつまみなどの
差し入れを頂き、お腹も満たされると辺りを散歩する余裕も出て来た。
避難小屋の裏手にはテン場がある。テン場には祠も祀られている。
芝生で平らな居心地良さそうなテン場は15張り以上は余裕で張れそうだ。
更に、JR小屋の裏手にもテン場があるらしい。
しかし・・・ここが、それ程いっぱいになる事があるのだろうか・・・とぴろ子は思う。
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晩ご飯を終えると、夕暮れの陽に紅葉した山々が照らされて
本当に美しいと感じた。
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山での就寝は早い。午後6時半
ぴろ子達の後に到着した、単独の男性が小屋前で食事をしている以外は
皆、小屋の中に入り、寝る体勢に入っていた。
早々寝息を立ててる者もいた。
そんな時、ちょっとした騒動が起きた。

小屋前で食事をしてた男性が 「こんな時間に誰か来るぞ?」と声をあげた。
外はもう真っ暗である。その中ヘッデンの灯りが山を下りてきているというのだ。
程なく、二人の登山者が到着した。どうやら四人の若い男女のPTのようだ。
登山に不慣れな仲間がいたようで、ずい分時間がかかってしまったようだ。
しかも、二人はまだ山中にいるという。
寝ていた人も起き出して、皆心配そうに山を見上げる。
しかし漆黒に染まってる山にはヘッデンの灯りさえ見当たらない。
ここに下りてくるまでには、危険な崩壊地もあるし、細い道もある。暗闇でそう歩ける道ではない。
それからは、代わる代わる、小屋の外に出てはヘッデンの灯りを照らし山に呼びかけていた。
午後8時頃、ようやく山の中にヘッデンの灯りを確認する事ができたようだ。
確実に小屋に向かって下りて来てることがわかると、皆安心した様に再び寝る準備に入った。
結局、午後8時半過ぎになってようやく残りの二人が到着した。
小屋の中も空いてたが、若者達はテントとツェルトを張って寝たようだ。

そんな事があり、少し目が冴えてしまったが、疲れもあり、いつしか眠りに落ちた。


朝は、昨夜のスキヤキの残り汁にアルファ米を入れ雑炊にして食べた。
あいにく、今日は予報よりずい分天気は悪く、小雨まじりのひどい霧が出ている。
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とはいえ、出発しなければしょうがない。
早く下山して、温泉に入りたい、そしてなるべく早く家に帰らなければ
翌日はぴろ子もパパ男も仕事なのだ。あまり疲れを残したくない。
ぴろ子はパパ男に二日目は6時間半もあれば下りれるときいている。
雨の様子をみてたので出発が7時になってしまったが
午後2時過ぎには下りれるだろう。
温泉入って、午後7時には家に着きたい・・・道路が混まなきゃいいが・・・
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今日の一座目のピーク、七ッ小屋山 1674Mまでの間には
小さなピークが文字通り7つあるんじゃないかと思うほど、いくつものアップダウンを繰り返した。
今日は天気も悪く、昨日、あれだけ反省したのにぴろ子はまた、ひどくイラつきだした。
人ともほとんど逢わず、パパ男と二人、ガスで真っ白な道をひたすら黙って歩いていく。
標識が倒れてたりして、これでは分岐がよくわからない。
地図で確認しながら歩き続ける。
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蓬ヒュッテについた。ここは有人の避難小屋だ。
飲み物なども売っているので、炭酸飲料を買い、少し腰を下ろして休憩する事にした。
あとどの位で次のピークに着くのか確認する為、地図を広げ時間計算をしてみた。
その時、ぴろ子は初めて、時間がおかしい事に気がついた。
どう考えても6時間半では下りられない?
パパ男にそれを言うと、パパ男も地図を見て・・短く「あっ!」と呟いた。
なぜか、時間計算を谷川岳までしか足してなく、谷川岳からロープウェイ駅までを
計算に入れていなかったのだ。
つまり、あと1時間半から2時間は余分にかかるのだ。
よもや、ロープウェイの最終に間に合わない事は無いが、あまりのんびりもしてられない。
この先もどれだけ体力を削られるかわからない大きな山を越えなければならないのだ。
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武能岳1759Mから茂倉岳1977Mの間は非常に辛かった。
この間にどれだけのピークがあったんだろう・・・
ガスで視界が悪いのも精神的に苦痛だった。ひとつピークを上りきり、下ると
ガスの中から次のピークが現れる。そこが茂倉岳のピークかと上りきるとまた次のピークが・・
この繰り返しにぴろ子は昨日以上に怒りだした。
パパ男が時間を間違えた事も許せなかった。
ぴろ子は翌日の仕事の事が気になってしょうがない。
疲れを残したまま、仕事に行ける程、変わったばかりの職場にはまだ慣れてないのだ。
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またしても険悪な状態で一ノ倉岳 1974Mに到着した。
「ノゾキ」といわれる、一ノ倉沢を覗くポイントがある。
しかし、このガスでは、その恐ろしい吸い込まれそうになると言われる谷は
全く見えなかった。

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そしてパパ男が、「ノゾキ」で何とかガスの合間をぬって一ノ倉を写真に
おさめようとしていると・・
なんと、ぴろ子が猛然と一人、どんどん先に歩いて行ってしまったのだ。
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その速さといったら、あっという間に視界から居なくなり
パパ男がいくら追いかけても、ぴろ子に追いつけない。
ここから先はぴろ子の苦手な岩場も多くなる。そしてその岩場は蛇紋岩で滑りやすい。
こんな天気では、手こずるのは必須だ。
その中をぴろ子は・・・・
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ぴろ子・・・危険なんだ・・・やめろ~待て!!
パパ男も見えないぴろ子の後を追って行くのであった。
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「結」に続く

谷川岳馬蹄形縦走 「承」

さて、ぴろりん小説の前に。。。
ブロ友さんと共に今年度挑戦してました
手ぬぐいプロジェクト♪
10月4日1000座達成しました(=´∀`ノノ゙☆パチパチパチ
ブロ友登山隊 1000座手拭いプロジェクト達成!
ゆうゆうさん作成のPVでどうぞ全行程をお楽しみ下さいませ^^

それでは、馬蹄形の続きいってみましょう♪
「承」

笠ヶ岳を下り、美しく広大な展望の縦走路を歩くぴろ子。
こんなに小さい人間が、たった二本の足だけで本当にこれだけの山を越えられるのか
ぴろ子の不安な心の問いかけを、はぐらかす様に
山々は最高に美しいその姿を見せつけていた。
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これから進むべき道も、今歩いてきた道もいくつもの峰を連ね
ぴろ子とパパ男の体力が容赦なく奪われてるのが想像できる。
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上越のマッターホルンと呼ばれる大源太山がその荒々しい岩肌覗かせ始めた頃
ようやく、今日、泊まる予定の小屋が見えてきた。
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池塘が点在する景色が広がり、鋸状に連なる小さなピークをいくつか越えた頃
今日の行程の中では、最高点になる朝日岳の、圧倒的に大きい山容が立ちはだかった。
「とてもじゃないけど、登れる気がしない・・・まだ、小屋まで遠いのに足がガクガクだし
こんな急登もう登れないよ~~」

「そんな事言っても・・ここまで来たなら引き返すのだって同じくらい大変だよ
なら行くしかないっしょ!」
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ここから引き返すのも大変なのは一緒・・・そんな事くらい歩いてきた道程なんだから
ぴろ子だって充分分かってるのだ。
今、そんな正論言われてもイラだつだけで、この急登を上がるだけの気力は湧いてこない。
ならば、どんな言葉をかけてもらえばいいのか・・・その答えは6年間山登りをしてきた今も
ぴろ子には分からない。
パパ男はこんな時、黙っているのが一番良いと思ってるのだろう
それ以上は何も言わず、朝日岳への登りに無言で取り付いていった。


「あ~~~!もうほんとにヤダ!!」
吐き捨てる様に大声で喚き、ぴろ子もまた、朝日岳に向かって登っていくのだった。
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朝日岳1945Mの山頂は、急斜な道とはうらはらに、広くて穏やかである。
岩とハイマツと柔らかな草原が混在する、ゆっくり休みたくなるようなぴろ子好みの山頂。
ここまで来て、このまま、ピストンで帰る人もいる。
1泊で周回する体力と同じくらいかそれ以上かもしれない・・・
違うのは、ザックの重さくらいだろう。
ぴろ子達が腰を下ろして暫し休んでいると、犬を二匹連れた登山者が登ってきた。
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とても、大人しく従順で利口そうな目をした可愛い犬である。
ここまで、抜きつ抜かれつしながら何度も顔を合わせ、山頂褾ではきちんとポーズをとり
主人のカメラにおさまっている。
ぴろ子も飼い主にことわり、写真を撮らせてもらった。
犬の様子をみながら行けるところまで・・と言ってた飼い主、とうとう朝日岳まで来てしまったらしい

「もう、ここまで!これ以上は私の方が無理ですよ」
汗を光らせながら、優しい笑顔で愛犬とぴろ子に言い、少しすると来た道を下りていった。
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パパ男は、この景色とかねてから歩きたかったこの縦走路に大満足しているようで、
ぴろ子の疲労を気にしながらも、終始ご機嫌で手当たり次第写真を撮っている。
それとは対照的に、その素晴しい景色に圧倒されてはいるが疲労と、それ以上にパパ男の
テンションとの温度差にメンタルが弱っていくぴろ子がいた。
それは、朝日岳で愛犬を連れたあの登山者が下りてしまった事で、より一層の寂しさが募った。
なぜなら、もう、前にも後ろにも人の姿は無く、この深く広い山の中で
パパ男と二人で歩く心細さに、ぴろ子は不安と焦りを覚えたのである。
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ぴろ子とパパ男の登山は、敢えて人が少ない山を歩くのが好きな筈で
今までにも誰もいない山やルートを狙って登ったりもした。
熊は怖かったけど、不安や焦りなどはそれ程感じたことは無かった。
なぜ、こんなに孤独感を感じるのか・・・ここが谷川連峰という畏怖があるからなのか・・・
あまりにも美しすぎるこの縦走路と厳しさのギャップに完全にのまれてしまってるのかもしれない。
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再び、いくつかのピークを越え、これが今日、最後の大きい上りだと思われる
ジャンクションピークを過ぎると、再び、避難小屋が見えた。
先ほど見た時と、あまり距離が変わっていないように見えて、ぴろ子の苛立ちはピークになった。
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ジャンクションピークからは荒れた崩壊地のトラバースや、厳しい下りになる。

「なんで、尾瀬か木曽駒にしなかったのよ!もうほぼ、決まってたじゃん
何で急に馬蹄形にしようなんて思うんだよ!!
どうせぴろ子が選ぶ山なんか緩いからつまんないってバカにしてるんでしょ」

ついに、ぴろ子の不満が爆発した。
今更、言ってもしょうがない事や理不尽な文句を次から次へと
パパ男に向かって浴びせる。
自分でも、理不尽なことを言ってると・・もうそれ以上言ってはいけない!黙れ!!
と思うのだが、喚き出したらそれがフラフラの足に活力を与えるかのように
文句を言いながらガツガツ歩き出す、むしろ確実に怒りが足を前に出している。
パパ男にしてみれば、いい迷惑な話だが、
ぴろ子の性格を知り尽くしてるのだろう・・パパ男は相変わらず
聞こえないフリで前を淡々と歩いていく。

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とにかく、下り続けた。
今日の目標地点の避難小屋まで、喚き、疲れすぎて黙り込み、また思い出したように
怒り、喚き・・・何度もあとどのくらいで着くのかを聞き、
ようやく傾斜が緩み、あれほど近づかなかった避難小屋が大きく手の届く所に現れてきた。
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谷川岳馬蹄形「転」に続く

谷川岳馬蹄形縦走 「起」

先日、序章で紹介しました谷川岳馬蹄形
10月3日(土曜)~4日(日曜)
1泊2日で行ってまいりました~♪過酷でした・・・・(´-∀-`;)
道程の体力的な疲労もハンパなかったですが、精神的にめっちゃ
やっつけられました(´゚д゚`)アチャーそこで、今回のレポ。。
趣向を変えて小説方式で書いてみようと思います(*`艸´)ウシシシ
ぴろりんの感情を赤裸々に語るノンフィクション山岳小説に
どうぞお付き合いくださいませ♪

6時頃、土合橋の駐車場に着いた時には既にかなりの数の車が停まっていた。
ぴろ子とパパ男もそそくさと、支度をして出発する事にした。
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谷川馬蹄形の概念図を眺めながら、ぴろ子はまだ気分が乗っていない自分と戦っていた。
昨夜は関越道のPAでよく眠れたし、荷物も今回は随分軽くしてきた。
体調は悪くなく、気候も少し肌寒いくらいで、山歩きにはちょうど良いだろう、
そして、天気もすこぶる良い。
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そもそも、この週末休みに計画してた紅葉登山は、ほぼ木曽駒・宝剣か尾瀬至仏山に決まっていた
ぴろ子はどちらになっても美しい紅葉景色と、今シーズン最後となるであろうテン泊に
気持ちはワクワクしてた。
ところが、木曜の夜、仕事から帰るとパパ男が突然・・全く予想だにしなかった山行を言い出した。
「谷川岳・・馬蹄形やらない?」
「え~なんで唐突に馬蹄形なのよ~お気楽に紅葉じゃないの~?ロープウェイでチャチャっと
木曽駒~とかバスでチャチャっと尾瀬~楽しいテン泊至仏山♪草紅葉楽しめるじゃん」
「紅葉なら谷川岳だって十分すぎるほど見事だし、下山でロープウェイは使ってやる♪
それに、群馬の天気良いし、他より風が弱そうだよ」
こうなったら、パパ男の中ではほぼ谷川岳馬蹄形は決まってしまってるようなのだ。
お気楽に楽しむ気分だったぴろ子、予定外にガッツリ歩かねばならなくなって
不服ではあったが、今更あれこれ山選びに悩むのもダルく下調べ済んでるならいいや!
・・とそれ程行程の厳しさにも無関心なまま、決めてしまった。
小さな赤い橋を渡ると、早速これからの道程の厳しさを紹介するかのような急登が始まるのだった
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無心に急登を登る内に、ぴろ子の気分は晴れてきた。
早くも、姿を現す谷川岳主峰に心が踊らないわけがない。
急登に息を弾ませながらも、もう心は歩いたことのない稜線に期待を膨らませていた。
抜けるような青空と心地よい風は気持ちよく、急な岩場も滑らず登りやすい事に安堵しながら
標高をどんどん上げていく。
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(あの鞍部に顔を出してるのはなんて山なんだろうか・・・平らな特徴的な山頂は苗場山だろうか?)
よく分かりもしない山座同定などする程、余裕もでてきた。
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白毛門が大きく見え始めると一つ目のピーク、「松ノ木沢の頭」に着いた。
標高1484M。駐車場の標高が680Mとのことだから800M程登ってきたことになる。
標高差800となると、もう充分に一山登って下山となる所だが、ここではまだたった一座なのだ。
この辺りから綺麗に色づき始めた葉が目立ってきた。
あと1週間後くらいが紅葉のピークになってるだろう。
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特徴的な岩が見えてきた。初めて見るが、それが「ジジ岩」「ババ岩」だとすぐ分かるほど
目立つ岩である。
そのジジババ岩に向かって黙々と歩くパパ男・・・相変わらずザックが大きい。
避難小屋に泊まるつもりではいるのだが、小屋は狭く20人くらいしか入れないという。
紅葉シーズンでもあるしどれだけの人が入ってるか分からないので念のためテン泊装備できている
1泊で出来るだけ荷物は減らしてはいるが、ぴろ子がテン泊用のザックではなく
40Lのザックにした為、
パパ男のザックにはぴろ子が本来持つ分の荷物が少し入ってる。
それでも大した男である。黙々とこの急登を登り続けている
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谷川岳を背景に、ぴろ子は満面の笑顔を浮かべる。
この表情がこのあと、全く消えてしまうなどと、この時は二人とも思わなかった。
そして、登り始めて約4時間、白毛門に到着した。
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最高のロケーションの山頂、白毛門 1720M
パパ男は山座同定褾を使い、感嘆の声をあげ、時には「なるほど~あれが!」と
納得の声をあげながら、夢中になってシャッターを押している。
ここが最終ゴールなら、ゆっくり、ご飯を食べ景色を堪能していく所だが、。
まだ道程の半分にも足りないほどだ。
写真を撮って、行動食を少し食べ、ひと息ついたら出発する。
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(手前がこれから登る笠ヶ岳、後ろは帰路に使う七ツ小屋山、蓬峠)
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(茂倉岳~谷川岳)
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(一番奥に、浅間山)
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(榛名山に妙義山、そしてその奥に微かに富士山)
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(日光白根山)
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(左手奥に燧岳、前に至仏山)
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白毛門を下り、更に続く稜線を進むと、
紅葉は本格的にその色を濃くしてきた。
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見ている分にはいかにも気持ち良さそうな稜線歩きも、この頃になるとザックの重さも
ズッシリのしかかり
下っては登る繰り返しに体力がどんどん奪われる。
笠ヶ岳山頂 1852Mに到着した時には、ぴろ子の顔から笑顔が消え始めた。
そして言葉少なに、黙々と歩いているのだった。
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笠ヶ岳直下には一つ目の避難小屋、笠ヶ岳避難小屋がある。
「避難小屋だよ、ほらあそこ」
ニヤニヤと笑いながら、パパ男が指を差す。
そこにあるのは、よっぽどの事がない限り絶対泊まれないと思わせる、小さな蒲鉾型の避難小屋。
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パパ男は興味津々に扉を開け、中を覗く。
「う~~ん・・・これは厳しいな;;なんか獣臭?・・ちょっと違うな・・でも何か臭う」
小屋の外には慰霊碑のようなものが書かれている。
○○君の若き命を偲びて・・
どうやら、遭難事故が起こると、その友人達や山岳会で、せめてここに小屋があれば
助かったかもしれない・・という想いで、建てた尊い避難小屋のようだ。
滅多な事で使うのは憚られる。もちろん、ぴろ子達もここは泊まる予定ではない。
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そして、更に登るべきピークが目の前に立ちはだかった。
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谷川岳馬蹄形縦走「承」に続く

谷川岳縦走 序章


紅葉シーズン第一弾
ぴろりん隊が向かった山は谷川連峰
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この素晴しい景色に秘められた
ぴろりん隊史上、伝説となる苦戦を強いられた山行

一座めのピーク 松ノ木沢の頭 から始まり
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最後のピーク トマノ耳 までを歩く
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その間に名だたるピーク、白毛門、笠ヶ岳、朝日岳、ジャンクションピーク
七ツ小屋山、武能岳、茂倉岳、一ノ倉岳、谷川岳オキノ耳を越えていく大縦走

多くの山ヤさんはそのネームバリューに
萌ぇ━━゚*。(o゚д゚o)。*゚━━!!

谷川岳馬蹄形
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ぴろりんから笑顔が消えた・・・この山行のレポはまた後日に。。。
つーか・・ぶっちゃけ、ぴろりんの心の声は・・・

もう二度とやるまい!!
。+゚(pωq)゚+。エーン

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